
こんにちは
今回は飛騨高山の旅(後編)です
ヨンイチ道中ちょこっと膝栗毛
前回と同じく国道41号線をひた走り、いよいよ目的地『高山市街地』へとやってきました。
今回が日帰り旅の最終回です。
高山までのルート(つづき)
市営かじ橋駐車場~国分寺通り
高山市街地に向かう道すがら、妻とどこの駐車場にしたらいいか検討しました。
さすが観光地なだけあってJR高山駅前周辺には駐車場がたくさんあります。
以前来たときには高山駅のすぐそばの駐車場に車をとめて、『古い町並み』まで結構な距離を歩いたという記憶があるので…
今回は『古い町並み』にできるだけ近い駐車場がいいという妻の意見を尊重し、いくつかの候補の中から街中にある『市営かじ橋駐車場』にとめることにしました。
『市営かじ橋駐車場』はタワー式(ターンテーブル付き)の立体駐車場で、係員のおじさんが車の誘導と格納操作をしてくれます。
それに料金も安かったです。
料金(普通車)
8時~20時 30分毎に150円
20時~8時 1時間毎に50円
音痴なんか?
駐車場から出て、「いざ!古い町並みへ!」
久しぶりの飛騨高山…どっちの方向にあるんだっけ?
とにかく、コッチだろうと思う方向に向かって歩き出す。
平日なのにアーケード商店街を多くの人が行き交っている。
やはり観光地だ。
以前ここに来たときも、たくさんの人で賑わっていた。
今も全然変わらないように見える。
でも、実際にはコロナ禍以前に比べれば少ないのかもしれない。
それでも、私の住む町の駅前商店街とはえらい違いだよ。
休日ですらこんなに人はいない。
今じゃ、シャッター街に変わっているもの。
そんなわが町の駅前商店街も、40年前には人がいっぱい行き交っていたのにねぇ…。
当時、小学生だった私は、この町の駅前はずっとこのまま賑わっているものだと思い込んでいたっけ。
でも、大型ショッピングモールができて駅前商店街から人が消えてしまった…
今では私も年齢を重ね、時代の流れ…変遷というものに世の無常を知るようになりました。
そして
よくよく周りを見てみると、この飛騨高山での人々の往来も、商店街の活気も、昔のままのように見えて同じではないようだ。
少し歩いてみると、人は移り変わり、昔からある懐かしいお店もみえるが、新しい知らないお店もできている。(記憶にないだけかもしれないけど…)
まさに鴨長明の『方丈記』の冒頭文のようだと思った。
行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし。
世の中にある人と栖と、またかくの如し。
〈現代語訳〉
遠く行く河の流れは、とぎれることなく続いていて、なおそのうえに、その河の水は、もとの同じ水ではない。その河の水が流れずにとどまっている所に浮かぶ水の泡は、一方では消え、一方では形をなして現れるというありさまで、長い間、同じ状態を続けているという例はない。
鴨長明 著 『方丈記』 全訳注 安良岡康作 講談社(講談社学術文庫)より
30代半くらいまで古典を読むなんてことはなかったけど、本屋さんで何となく目についた『方丈記』を手に取り初めてこの冒頭の文を読んだとき、素直に《 美しい 》と思った。
時間は常に変わらず流れて行くが、この世に存在するものは常に同じではないという無常観に一抹の寂しさを感じる一方で、日々の暮らしの中で常に変化し進歩していく人の逞しさに生を感じるというのか、希望を感じるというのか、そんな不思議な感情がスゥーッと心にしみ込んでくるような文章だと思いました。
そして
そのまま『方丈記』を買って帰りましたね。
話がそれてしまった…
さて、
行けども行けども『古い町並み』の通りに出くわさない…。
途中、妻に「道、反対方向だと思うけど…」と言われたが、私は断固「こっちのはずなんだ!」と歩を進めていく。
ふと、商店街沿いにある道標が目に入る。
『古い町並み』の文字と指し示している方向が私たちが向かっている方向と真逆を指している。
そう、私は間違っている…。
そして
妻の顔が怖い…。
通りの徘徊者

古い町並みは市営かじ橋駐車場からだいぶん近かった…。
せっかく目的地に近い駐車場にとめたのに、以前来たときと同様に結構な距離を歩いてしまった。
グーグルマップで地図を確認したはずなのに何か見間違えていたのだろうか?
とにかく
遠回りしたけど、無事に古い町並み(三町伝統的建造物群保存地区)についてよかったと胸をなでおろす。
古い町並みに入るとさらに観光客でごった返していた。
そもそも無計画の日帰り旅だ。
目的地についたとはいえ、ここからどこへ行くというわけでもない。
とりあえず古い町並み通りをひと通りブラブラしてみる。
ブラブラしながら気になったお店があったら入ってみればいい。
「あ、ここで昔、お酒の試飲したなー」
「ここ、昔入ったことある。確か味噌を売ってたよなー」
「ここで昔、飛騨牛の握りを食べたなー」
………。
とくにお店をのぞくこともせず、ただただ上三之町の通りを3往復して時間が過ぎていった。
ここにウォーキングしに来たんか?
休憩
さすがに歩き疲れたので、喫茶店でひと休みすることにした。
『茶乃芽』という上三之町通りの中ほどにあるお店に入ってみる。
私はほうじ茶ラテ、妻はカフェモカをたのんだ。
メニューをみると、おじさんには少しコジャレた感じのするお店だと思ったが、店内は落ち着いた雰囲気だったのでよかった。
店の奥のテーブルで一息つく。
イスに座ると、ほんの少しカタカタするのが気になったが、まったりとしてしまった。
ほうじ茶ラテは名前のとおりほうじ茶をミルクで割って上にほうじ茶パウダーがふりかけてあるソフトクリームがのっていた。(イメージつくかな?)
疲れたカラダが糖分を欲していたのか、冷たいソフトクリームの甘味が私を元気づけてくれた。
それに、ほんのり感じるほうじ茶の香りと苦みがまた美味しかった。
飛騨牛が食べたい

せっかくここまで来たので飛騨牛が食べたい。
でも
昼食に食べたボリュームのある定食のおかげで、歩きまわって3時間近く経ってるのにまだお腹が満たされている。
ガッツリ食事をするのは無理だけど、牛串焼き1本くらいなら入るだろう。
ということで、お店を探すことにした。
牛串を提供しているお店はたくさんあるけど、どこで食べても一緒だろうと最寄のお店で買うことに。
『じゅげむ』というお店で牛串焼きを出してしたので、店内に入る。
ここは自販機で食券を買って注文するシステムになっている。
私が飛騨牛『モモ霜降り』、妻が飛騨牛『赤身』をたのんだ。
串の1番上にささっている牛肉1つをお互いに交換して味見してみる。
『モモ霜降り』は霜降りとあるだけあって、脂が多く牛脂の甘みを感じる。

うん、美味しい!
美味しいけど、年のせいか量は食べれそうにないわ。
一方『赤身』は牛脂の甘味は少ないが、『モモ霜降り』よりこってりしてなくて食べやすい。



これも美味しい!
こっちの方がたくさん食べれそう。
日本酒


今日はお酒を買うつもりはなかったんだけど、陳列されている日本酒の数々を眺めているうちに欲しくなった。
飛騨のお酒は結構好きで、昔は高山に来るとお土産に日本酒を買ってたよ。
今回は渡辺酒造店の『純米吟醸 蓬莱 家伝手造り』を買う。
酒瓶の首もとには《2020年世界酒蔵ランキング第1位》のタグが光り輝いている。
コンテストでいくつも金賞をもらっているお酒なんですね。
帰宅してすぐに蓬莱を冷蔵庫へいれ、次の日に冷えた蓬莱で妻と晩酌しました。
私の感想としては、口当たりが柔らかくほんのり甘みを感じるフルーティなお酒でした。
飲みやすくてスイスイ入っていきますね。



美味しかったです。


赤かぶの漬物


お義母さんがご飯のお供を探しているというので、お土産に漬物を買うことに。
お義母さんは赤かぶが好きだというので、大根と赤かぶらの漬物『飛騨合わせ漬』を買う。
唐辛子せんべい
辛いのは苦手なんだけど、試しに1枚だけ買ってみることに。
丸いせんべいに大量の唐辛子がかかっている…(^_^;)
想像どおりの味。
とにかく辛いー!
唇が熱くて痛いー!
やはり辛いのは苦手だ…。
さるぼぼの思い出


お土産屋さんにはカラーバリエーション豊富な『さるぼぼ』がいっぱい。
懐かしい。
10年ほど前、当時はまだ不妊治療をしていて妻と2人、高山に来るたびに『さるぼぼ』を買ってたっけ。
『さるぼぼ』は愛らしくてかわいいから私は大好きだ。
良縁・安産・子宝・家庭円満のお守りの『さるぼぼ』
結局、子宝の縁はなかったけど。
夫婦仲は悪くない(と、思う)からご利益があったということで…。
ありがたや、ありがたや。
今回の学び
行き当たりばったりの旅も悪くないけど、ある程度やることを決めていた方が行動しやすいですね。
目的が不明瞭だと現地でどこへ行こうか悩んでしまい、かえって疲れますな。(^_^;)
さいごに
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
今回の飛騨高山の旅はこれにて終了です。
次はどこへ行こうかな?
みなさんもお出かけされるときは安全に気をつけて行ってきて下さいね。
それではまた会いましょう!

